里親委託率の全国ランキングで上位を占める常連の自治体は、新潟市、新潟県、静岡市、宮城県、
仙台市などですが、近年ぐっと上位に食い込んできたのが福岡市です。
精神保健医の藤林医師が児童相談所の所長に就任されてから、福岡市の里親委托率がぐっと上がってきました。
今回(令和元年度)公表されたランキングでは、全国1位の新潟市の60.4%に続き、福岡市が第2位、
委托率は、52.5%でした。
ベスト10は以下の通りです。
1位. 新潟市 60.4%
2位.福岡市 52.5%
3位.静岡市 49.6%
4位.さいたま市43.9%
5位.新潟県 39.9%
6位.宮城県 38.1%
7位.滋賀県 36.5%
8位.仙台市 35.3%
9位.佐賀県 35.0%
10位. 山梨県 34.4%
なお、熊本市は平成30年にこのランキングで10.8%で最下位となりましたが、
今回のランキングでは最下位から脱したものの、下から4番目の66位、12.7%でした。
熊本県が入れ替わる様に12.2%で最下位となってしまいました。
※ 児童虐待などで、児童相談所が親から引き離し、保護した児童は児童養護施設に入るか、または、
里親に引き取られ家庭的な環境で育つ。
実の親の元で暮らせず、圧倒的に児童養護施設で暮らす子どもたちの方が多い。
熊本市の現状は里親登録数が少なく、必然的に児童養護施設に措置される子どもが多くなる。
里親には当然ながら責任が伴います。
誰でも直ぐに里親にはなれないのです。それでも里親になり、子どもを受け入れたい、と言う人を募集し、
里親としての研修を受けてもらい、里親を増やし、
里親への支援する体制を整えなければ里親委託率は上がらないのです。
虐待を受けた子どもが保護された、と聞けば、誰もが「良かった!」と思いますが、保護された子どもへは、
その後長い支援が始まります。
自尊心を持ち、自己肯定感を常に持ちながら一人の社会人になるまで、支援が必要です。とても地味ですが、
とても必要な社会制度だと思います。
その事を強く感じ、施策として取り入れている自治体の里親委託率は当然高くなります。
子どもは親を選べませんが、この世に生まれて良かった、と感じさせることは出来ます。
私は仲間たちと地道ですが、里親制度の勉強会を開きながら、
子どもたちが自己実現できる人生を送れる社会を目指して、取り組んでいきます。
(令和元年度の里親委託率全国ランキング)
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