8/30(水)、熊本県北部浄化センターでの研修に参加しました。
半導体企業として世界的な規模のTSMCが菊陽町に進出し、来年度から操業を始めます。
TSMCの進出で最も話題になっているのが1日1万2千トンの地下水を汲み上げることです。
地下水に大きな影響を及ぼすのではないか、と波紋が広がっています。
北部浄化センターの管轄に菊陽町が入っています。TSMCの排水がどう処理されるのか、
関心を持っている県議や熊本市議など8人が研修会に参加しました。
水量に関しては、熊本市を含む11市町村が属する熊本地域が汲み上げる1日の水量1億6千万トンに対し
日量1万2千トンは、0.0075%でしかなく、熊本の地下水が枯渇する心配は全くない事が分かっています。
30日は、県の北部浄化センターで排水浄化の仕組みについて詳しい説明を受けました。
説明の中で、TSMCが進出する菊陽町には立ち入り権限があり、
TSMCが下水道に放出する前の排水の水質を調査するそうです。
菊陽町の調査で排水汚濁防止法の基準をクリアした排水は、県の北部浄化センターでさらに浄水され、
それから坪井川へと放流されます。
熊本市は、菊陽町の検査と県の浄化センターで浄水され、放流された水質を検査し、
基準をクリアしていればそのまま坪井川に流す、という仕組みです。
昨年、熊本市の河川課に熊本市の取り組みを尋ねました。河川課長は、操業を始める前に、
排水地点の水質検査を行い、TSMCが操業を始めてからの坪井川の水質の数値に変化があるかどうかを比較、
検査するとの回答でした。
TSMCは、工場内に世界的な水の浄化処理企業を誘致し、操業開始へ向け、
浄水対策を講じているとのことです。
第2工場も近くに建設されるとの情報もあり、交通渋滞対策のための道路拡幅事業や関連企業の
進出もあるため、小中学校の整備など、熊本市としてもかなりの市税を投入します。
そのため、建設地が隣り町であっても、地下水の汲み上げ水量に限らず、
熊本市の関わりも大きいのです。
しかし、これまでにないPEFASなどの重金属の排出などもあると言われており、
熊本市としても今後も更に注視していく必要があります。
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