2020年度 9月定例議会 
「インフルエンザワクチン助成、追加予算」
 本日(9/11)、一般質問の最終質問が終わったあと、追加の補正予算案が上程されました。
熊本市はこれまでコロナウイルス拡大防止策として第8弾に渡り緊急対策を打ってきました。
国から、コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行に備える方針が示されました。
熊本市もこの方針を受け に対するワクチン接種費用の助成制度の経費が計上されました。
予算額は、1億8千万円余です。
2020年9月15日(火)「総括質疑」
熊本市議会第3定例会で、予算決算委員会が開かれ、 「令和元年度(2019年度)決算」に対する総括質疑が行われました。
私は市民連合を代表して、福永洋一議員と総括質疑を行いました。 市民連合の割り当て時間は40分間。議員一人当たり5分×所属人数と言う規定があり、 8名の市民連合は40分間の持ち時間です。
私は、児童相談所の「児童虐待に関する取り組み」事業と 「スクールカウンセラー(SSW)」派遣事業について質疑しました。


≪予算決算委員会 総括質疑≫
『里親委託率、全国最下位』
 全国で児童相談所を設置しているのは、69の自治体です。
そのうち、都道府県及び政令市は設置が義務付けられています(必置義務)が、 熊本市はまだ必置義務ではなかった中核市時代に児童相談所を設置しましたが、 設置を求める私の一般質問がきっかけでした。
 当時、金沢市に次いで、熊本市は中核市で2番目の設置でした。
 8/24付けの熊日新聞に、熊本市が里親委託率で全国最下位(69位) との記事が掲載されました。


「過去最多の児童虐待」
 児童虐待が全国で過去最多の16万件を記録する状況で、 熊本市も過去最多を記録し、今年はさらに増えそうです。

 虐待を受けている子どもたちへの対応は最重要施策として取り組まなければなりません。 全国的にも大きな課題です。

 これまで取り組んできた私にとって、今回の最下位と言う順位は、熊本市、 熊本県の深刻な状況への認識の甘さを突き付けられた様で、ショックでした。 熊本県は下から4番目、66位です。

 私は、この5、6年間、里親問題に取り組んでいる10人足らずの仲間たちと勉強会を 行ってきました。勉強会を通して、児童虐待など様々な理由で実の親に育てられない 子どもたちの実態を知るにつけ、何とかしないと、と強く思うようになり、 一般質問でも何度か取り上げてきました。

 平成28年に児童福祉法が改正され、条文には子どもが権利の主体者とはっきり明記 されています。

 さらに、厚労省が、虐待や親の病気などで、実の親が家庭で育てられない、 子どもたちを、社会全体で育てることを、国の方針として、「社会的養育体制の推進」として 打ち出しました。


「 高い目標数値 」
 さらに「社会的養育推進体制」を実現する為に、 里親委託率の高い数値目標を示しました。
その数値目標の内容は、3歳未満の乳幼児は5年以内に里親への委託率を75%以上にする、 というものです。
3歳から就学前までの子どもは7年以内に75%以上に、学童以上の子どもは10年以内に50%以上、
という数値目標です。
 現在、全国平均の里親委託率は15%ですから、とても高い数値です。
 背景には、前述のように増え続ける児童虐待があります。全国で過去最多の16万件、 熊本市でも同じ傾向です。


 「面前DVの増加」
 9月15日の予算決算委員会で、私は総括質疑をしましたが、 虐待内容の最近の特徴を尋ねたところ、子どもの前での眼前DVが増えている、 と健康福祉局長が答弁しました。親のDVもれっきとした心理的虐待です。

 虐待を受けた子どもたちへの影響は長期に渡って心の傷として残るため、とても深刻です。
もはや、実の親から引き離してでも子どもの命を守らなければいけない時代となっています。

 こうした背景から里親への委託が喫緊の課題となっているのです。

 しかし、児童相談所を設置・運営している全国69都道府県・市の中で、 熊本市の里親委託率は11%と全国最下位を記録してしまいました。

 熊本県も下から4番目の66位ですから、県と県庁所在市が下位争いをしていることになります。


「 来年度予算に反映を!」
 これから来年度予算の編成作業が始まる時期です。 来年度予算に反映させたいと思っています。 里親委託を中心とした社会的養育体制を大きく前進させるように頑張ります。


 分科会、委員会
 2020年9月17日
☆ 厚生分科会が開かれ、この秋から冬にかけてコロナウイルス感染症の拡大に加え、 発症時の症状が似ているインフルエンザの流行期と重なることから、 高齢者や高齢者施設で働く職員への予防ワクチン接種の助成、1億8千万円余を審議し、 委員会可決しました。

 2020年9月18日
☆ 厚生委員会が開かれました。
熊本市の予算の3分の1を占める厚生委員会、まさに赤ちゃんから高齢者まで、 熊本市の福祉予算の全てを所管します。

☆ 厚生委員会への陳情が提出され、2人の方が趣旨説明をされました。
その内、お一人の方は、エアコンがなく、扇風機だけの部屋で、 夜はアイスノンを貼って寝ていると話されました。
また、生活保護世帯の知人は、エアコンはあるものの、電気代が高くなるのを恐れ、 使用を控えていたところ、脱水症状で緊急搬送されたそうです。 その時の室内の温度は37度を超えていたそうです。
灯油代などを助成する冬季手当のように、エアコンを設置し、 電気料金を心配することなくエアコンを利用できるように夏季手当ての実現を、 涙ながらに訴えられました。
テレビの健康番組では、ドクターが命を守るためにも、エアコンをタイマーで切らず、 一晩中利用することを勧めています。

☆ 熊本地震で大きく被災し、湖東から東町に移り、 昨年8月から3年4ヶ月ぶりに診療を再開した市民病院は、 3年余り診療できていなかった事で、2億円以上の赤字があることが分かりました。 もちろんこれから返済が始まる建設費は100億円をゆうに超えます。
公立病院として儲かる診療科だけに絞る訳にもいかず、 さらに新型コロナが追い討ちをかける厳しい経営状況です。