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村上ひろし

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2020年 8月13日(木)
「New & Goods 」

 障害者が地域で生活する自立生活運動はアメリカで大きな盛り上がりをみせました。
 日本での自立生活運動はアメリカの動きに刺激され、1970年代から1990年代にかけて、 キリン財団が障害者のアメリカへの留学費用を助成したことから、 先進地アメリカの障害者たちのパワフルな社会参加運動を学んだ日本の障害者たちが、帰国後、 全国各地で自立生活運動を展開したことで一気に広がりました。
 自立生活運動のリーダーたちは、連携して日本各地で障害者の自立生活セミナーを展開したのです。
 この自立生活セミナーで行われたのが、ピアカウンセリングです。
 ピアと言うのは、同じ背景を持った仲間とでも言うのでしょうか。
当時、障害者が地域で自立生活をするにはまだまだ制度面でも、 バリアフリー面でも条件が整っていませんでした。そんな状況で自立生活を行うには、 障害者のエンパワメントや自己肯定感がとても重要であり、絶対に必要でした。
 そう言うことから、ピアカウンセリングのリーダーも同じ体験を持った仲間、 いわゆるピアである事が条件でした。
 そのピアカウンセリングの中で行われていたプログラムの一つが、「N ew & G oods」でした。
小グループに分かれ、リーダーが全員に尋ねました。
 貴方にとって、今日初めての体験やこれまでに1番良かったこと、悪かったことは何ですか?
初めて顔を合わせるグループメンバーでも同じ体験をして来た仲間たち、と言う思いから、 全員が自分の人生を思い返して話し始めるのです。
 そのことで、障害者たちの気持ちの中に力強いエンパワメントがみなぎって、 地域での自立生活運動のエネルギーに繋がっていくのです。
 その後、全国各地でエンパワメントを蓄えた障害者たちが、自立生活運動を通して、街を、 社会を変えていくことになりました。
 私にとっても、ピアカウンセリングは、とても貴重な機会でした。
 さぁ、皆さんにとっての「N ew & G oods」は何でしょうか!!